明日を見通せない時代だから・・・

鉄道・スポーツ観戦・読書・音楽鑑賞をこよなく愛する、永遠の17歳

2013年11月の読書メーターまとめ

2013年11月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:2009ページ
ナイス数:4290ナイス

海の仙人 (新潮文庫)海の仙人 (新潮文庫)感想
かなりんから頂いて、手に取った1冊。お金に困らず、敦賀でひっそりと仙人のような生活を営む河野。河野と愛を育むかりんも、河野に心を寄せ続ける片桐も、マイスペースな生活スタイルを貫き通す。他人に依存する愛ではなく、自らの立ち位置をきちんと把握した上で各自が紡ぐ愛のスタイル。特に、金沢で石原が出てくる件(くだり)では、恋愛のあり方・距離感を考えさせられる。日本海特有の陰鬱な情景描写が非常に洗練されており、ストーリー構成以外も存分に楽しめる。
読了日:11月28日 著者:絲山秋子


JR時刻表 2013年 10月号 [雑誌]JR時刻表 2013年 10月号 [雑誌]感想
2013年12月号に買い換えたので登録。E5系・E6系の増備に伴う、東北新幹線・秋田新幹線の9月28日ダイヤ改正を収録。秋の臨時列車では、参宮線の臨時急行「いせ」、秋田デスティネーションキャンペーンに伴う羽越本線奥羽本線五能線を走る臨時快速列車などが見所。表紙は参宮線を走る快速「みえ」。
読了日:11月23日 著者:


陽炎太陽 (メディアワークス文庫)陽炎太陽 (メディアワークス文庫)感想
少年時代からずっと一颯を焼き焦がすように光り続け、永遠に忘れられない、唯一絶対の太陽のような存在としての陽凪乃。太陽ではないけど、現状を明るく照らしてくれる「月のような存在」(101頁)として描かれる和奏。両者の狭間に揺れる一颯を、「何が起きても、一緒に向き合いたい」(144頁)と言って寄り添う和奏の献身さに、ただただ感動(>_<) 地方特有の閉鎖性・長期にわたる監禁・記憶障害など様々な要素を散りばめることで、単なる昔の恋が忘れられなくて・・・という物語にしない点が秀逸。オススメの1冊!
読了日:11月16日 著者:綾崎隼


吐息雪色 (メディアワークス文庫)吐息雪色 (メディアワークス文庫)感想
雪の美しさが染み渡る、狂おしく、切なく、美しい純愛物語☆ お互いの距離を徐々に縮める過程を通して、心に大きな穴を抱えた2人が前向きに生きる希望を取り戻す。「愛で穿(うが)たれた穴は、愛でなくちゃ塞がらないんです」(151頁) 傷をなめ合う関係でなく、深い愛情の喪失から再生を果たす過程で生まれる愛に、深く深く感動させられた(≧∇≦) 時系列を前後させ、佳帆の葵依に対する愛情の深さを引き立てる物語構成も秀逸。今作も随所に感動的な台詞が散りばめられ、何度も繰り返して読みたくなる1冊(^^)
読了日:11月14日 著者:綾崎隼


蒼空時雨 (メディアワークス文庫)蒼空時雨 (メディアワークス文庫)感想
自宅アパートの前に落ちていた美女を拾い共同生活が始まる『植物図鑑』チックなスタートにワクワク(^_^) 思春期や大人になってからの葛藤、複雑な人間関係が絡み合い、前向きに愛を育む各人に感動ヾ(≧∇≦) 「私は恋が終わる日のことを考えて、人を愛したりはしません」(70頁)、「あなたの隣で、あなたの匂いを感じながら、私は生きているんです」(309頁)など、男性作家ならではのロマンチスト的台詞にキュンキュン!欲を言えば、事実的記述を抑えて、美しい情景描写に多くを割いて欲しい。ワカマツカオリさんの装丁もステキ☆
読了日:11月3日 著者:綾崎隼

 

このエントリーをはてなブックマークに追加