明日を見通せない時代だから・・・

鉄道・スポーツ観戦・読書・音楽鑑賞をこよなく愛する、永遠の17歳

だって、彼はイチローなんだから

 7月末日のトレード期限までに、どんな動きがあってもおかしくないと思われていた。おそらく、日本選手の動向で、史上最も驚きをもって捉えられるべき移籍動向だろう。日本時間の今朝、イチローヤンキースにマイナー選手2人との交換でトレードされた。

 今季ここまで、イチローの成績は打率.261・4HR・21打点・出塁率.288・OPS.642・15盗塁・49得点。打席数こそ402でAL1位だが、それ以外の数字はリーグTOP10に入る数字はない。昨年に続き、打率が3割を大きく下回り、年齢からくる限界説も囁かれていた。

 

 今季でイチローとマリナーズの契約は満了となり、いつものように最下位を独走する状況だけに、マリナーズとしては当然の選択。プレーオフを見すえた補強という、ヤンキースの目的にも合致する。プレーオフ進出の見込まれる強豪球団が弱小球団の契約満了間近の大物を引き抜く、7月末の典型的なトレードに過ぎない。

 大リーグ1年目の2001年以来、プレーオフ進出の叶わないチーム状況に置かれていたイチローだけに、キャリアの最終盤で、プレーオフ進出→ワールドシリーズ制覇のチャンスが回ってきた。本人にとっても、大きなメリットのあるトレードだ。

 

 昨年から今季にかけてイチローを見ていると、始動してからボールを捉えるまでの過程に問題があるように思える。スイングすべきボールかどうかの判断が後れているため、打ち損じが増えたり、空振りが増えた。動体視力の低下による、悪循環に陥ってるのではないか。

 シアトルの本拠地セーフコフィールドは右中間・左中間が非常に広く、大リーグ屈指の広い球場だ。湿度も高く、打球が飛びにくい。それに比べれば、ヤンキースタジアムは狭く、打球も飛びやすい。これまでなら失速していた打球でも、スタンドインする可能性が高くなる。打率・本塁打数が増えるはずだ。これを機に、もう一度大リーグ屈指のリードオフマンへ復活してほしい。

 

 走力・守備力はまだまだ大リーグでもトップレベルにある。今後は途中出場による起用もあるはずだ。自らのプライドを捨て、チームプレーに徹しきれるかどうかがポイントになる。

 ジーターやAロッドもイチローとほぼ同年代。イチローヤンキースが来年以降も再契約する可能性は低い。他球団に対してアピールするため、残りシーズン、イチローは自身の価値を証明しなければならない。きっと彼ならやってくれるはずだ。だって、彼はイチローなんだから。


イチロー電撃移籍!会見 初打席 初安打 初盗塁

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