明日を見通せない時代だから・・・

鉄道・スポーツ観戦・読書・音楽鑑賞をこよなく愛する、永遠の17歳

2013年5月の読書メーターまとめ

2013年5月の読書メーター

読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1116ページ
ナイス数:8493ナイス(感想・レビューは105ナイス)

汽車通学汽車通学感想
春夏秋冬それぞれの季節毎に、北海道各所で紡がれる、高校生の通学列車風景を収めた写真集。一部を除き電車は登場せず、被写体となる列車のほぼすべては気動車。ローカル感抜群のキハ40系・キハ54系や道内各所の駅舎、冒頭の北舟岡駅をはじめとする北海道特有のスケールの大きな風景、高校生の笑顔・真剣な眼差し・不安な表情、それぞれ入り交じる光景を写真として切り取ることで、自意識過剰な高校生の心情を映し出す。まもなく廃線となる江差線も記録されており、現在の北海道の鉄道動向を知る上でも貴重な1冊。
読了日:5月31日 著者:矢野直美


はじまりの空 (ポプラ文庫ピュアフル)はじまりの空 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
真菜(17歳・高校生)が蓮(34歳)に徐々に惹かれる心情を、2005年春~秋を時代背景に(真菜が横浜で見た「ルーヴル美術館展」を僕も京都で見た)、真菜の視点から綴る純愛物語。「高校生だから」「義妹だから」「年下だから」「真治がいるから」と一方的に自分をカテゴライズし、蓮に惹かれていく感情を抑制しようとする、真菜の揺れる心情描写が瑞々しくかつ愛らしい。真治が真菜に最後に言い残した気持ちはすごくよく分かる。まだまだ人生の「はじまり」の17歳!真菜には素敵な人生を歩んでほしい、と応援したくなる読後感もよかった。
読了日:5月28日 著者:楡井 亜木子


井田寛子の気象キャスターになりたい人へ伝えたいこと井田寛子の気象キャスターになりたい人へ伝えたいこと感想
NHK総合「ニュースウォッチ9」の気象キャスターでお馴染みの著者。気象キャスターの仕事内容、自ら出演する4分半に向けた集中力と覚悟、災害報道における安全への熱い想い、気象予報士資格取得の道のり、気象に魅せられ続ける理由など、著者の思いが詰めこまれている。気象予報士やキャスターの話に入れ込んではいるけど、著者のストレートで熱い語り口がそれらを目指す気のない読者にも関心を抱かせ読ませる。自然と戯れて楽しむ少女の心を忘れない著者に、ますます好感を持った1冊。
読了日:5月26日 著者:井田寛子


県庁おもてなし課 (角川文庫)県庁おもてなし課 (角川文庫)感想
観光立県を目的に設置された、高知県庁観光部おもてなし課。硬直的で非効率な組織管理手法が幅を利かせるお役所体質から脱し、紆余曲折を経ながらも観光活性化を目指し、掛水を中心としたおもてなし課職員たちが奮闘する物語。掛水や多紀の成長ぶり、掛水たちをバックアップする清遠や吉門の家族関係、高知県各所の魅力、筆者の深い郷土愛を織り交ぜながら描かれる。「おもてなし」精神の大切さは場所を問わないはずなので、本作品は観光に関する普遍的テーマともいえる。あっ、僕はどこに行っても水回りのキレイさを重要視してます(笑)。
読了日:5月24日 著者:有川 浩

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