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気になるあれこれ 2012/06/08

 最近読んだ新聞記事を中心に、気になっている事柄を簡単にメモ。いつか、議論の対象とするかもしれない。今後、その動向を注視するためにも、書き残しておきたい。

 

1 スマートメーターの標準化

 6月8日(金)日本経済新聞朝刊(企業総合)、電力計各社(大崎電気・東光東芝など)によるスマートメーター量産の記事。各社が量産しようとしているスマートメーターは電力会社ごとに仕様が異なるようだ。

 各社ごとに仕様が異なれば、発送電分離などがなされた後に新規参入業者が電力計を再度取り替える必要となり、事実上の大きな参入障壁となる。どこまでも自らの独占的地位を保とうとする電力会社の姿勢を、ここでも見せつけられた。

 

2 世代会計の問題点

 6月8日(金)日本経済新聞朝刊(経済教室)、吉田浩・東北大学教授による、世代会計の論稿。世代間格差を定量化して、現実の経済政策に生かすための方策として、世代会計の有効性とその基本的な考え方が論じられていた。各世代別の生涯にわたる純負担額の割引現在価値、将来世代が負う政策遂行に必要な追加負担を求めて、世代間格差を定量化する。

 もっとも、将来における事象を分析対象とするため、どうしても推計値を多用せざるを得ない。仮定の上に仮定を重ねるような議論になってしまう側面があり、推計値の用い方次第で、自らの結論に都合のいい議論となる危険性があるのではないか。世代会計も使い方次第で、その有用性が決まるということなんだろう。

 

3 JR西日本の次の一手

 6月8日(金)日本経済新聞朝刊(投資・財務)、記者の見立てとして、JR西日本の業績牽引を期待する次の駅に三ノ宮駅(JRの駅名表記は三宮でなく「三ノ宮」)を挙げていた。

 三ノ宮駅の真上に立つホテルとオーパを撤退させて、再開発することは可能かもしれない。しかし、京都駅や大阪駅と違い、JRの駅自体の面積が小さいため、利用できる空間が大きく限られる。行政によって容積率を特別に緩和してもらうなどの措置がない限り、大規模商業施設やホテルを開業することは不可能だ。無理な見立てではないか。

 京都駅や大阪駅では、駅ビル再開発によって、周辺部分(四条やミナミ)から顧客を奪い取ることに成功した。神戸では、もともとが三宮に集中してるので、周辺部分から顧客を奪い取ることで集客を確保することはできない。むしろ、近鉄による「あべのハルカス」の開業もあるので、天王寺駅のほうが再開発で顧客を誘導できるのでは。もしくは、大阪駅桜橋口のトラベルコートをなくして、15階程度の宿泊特化型ホテルを建てるとか。

世代間格差: 人口減少社会を問いなおす (ちくま新書)

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